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執筆者の写真林好子

動物になってみる作戦


アレクサンダーテクニークの原理原則の一つに「抑制:インヒビジョン」というものがあります。

やっていることをやめる(undo)・手放すということです。

自分にとって助けにならない余分なこと、ブレーキをかけていることをやめていくのです。

そうすることで何かを「得る」に繋がるわけです。

アレクサンダー・テクニークを長く学んでいると、自分に気づきやすくなって、日常生活の中でインヒビジョンの必要性を感じることが多々出てきます。

もちろん、身体の緊張はその一つです。

「おー、首がギュッとなってる」と気づくと「ちょっと手放してみよう」となるわけです。

私にとって最近、いやいやずっと昔からインヒビジョン(抑制)が難しいのが、頭の中で高速回転している思考です。

私は昔から心(気分)の切り替えが得意ではなくて、一つの思考や言葉が頭の中でグルグル回り出すことがあります。

それらはたいていネガティブなこと。後悔だったり、愚痴だったり、不安だったり・・・

グルグル回っているだけの思考が助けにならないことは分かっていて、「インヒビジョン:抑制」しようとするけど、どうも上手くいかないんです、これが・・・(泣)。

そんなときに使っているツール(お道具)は「動物になってみる作戦」です。

どういうことかというと、「言語を捨てる」ということです。

大抵、頭の中ではいつも言語を使って不安や愚痴、後悔を表現しています(映像で表現される方もおられるかもしれませんが、おそらく大抵の方は頭の中でしゃべってるはずです)。

だから、言葉を使わない動物になる。赤ちゃんでもいいんです。

言葉がなくなると、自分の中にあった怒りや不安などの感情はまだあるんですが、言葉を捨てる前とはちょっと違う感じなんです。

ただ素の感情だけがそこにあるというか・・・(うまく表現できませんが)。

抱いていた感情も少し大人しくなっていきます。

そして、感情の引き金になっていたリアリティーが実はとてもシンプルなことだったことに気づかされたりします。

なので、もし頭の中でグルグル思考が回転し出したら、「動物になってみる作戦」をお試しくださいませ⭐️


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