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執筆者の写真林好子

大切なのは伝わったかどうか


 

最近、ピラティスを学んでいる生徒さんがよく個人レッスンに来てくださる。

今日も3名のピラティス経験者。


お一人の方がいくつかの動きが何年経ってもできないというので、やってみることに。


もちろん私はピラティスの知識も経験もないので、ただその人の動きを見て、その人がどんな風に体を認識し、どんな戦略を元にどんな風に動いているか理解して、じゃあ、人間の本来の動きに近づけるためにこんな風に認識を変えて、こんな風にやってみてと誘導するだけ。場合によってはハンズオンを足すけど、この方はピラティス歴10年ほどのベテランさんで、体も繊細なので主に口頭での誘導。


すると、すーっと、できちゃいました。

あっさりできたので、もう一つ別の動きも同じようにやってみたら、こちらもクリア。

本人は嬉しさと驚きと、今までの苦労は・・・というショックとが入り混じった感じでしたが、別に私が大したことをお伝えしたわけではないんです。とってもシンプルなアイデアをお伝えしただけ。でも動きとはちょっとしたことで簡単に変わるんですよね。


でもですね、ここで一つお伝えしておきたいのは、ちょっとしたアイデアだけ教えてもらっても実はダメなんです。大事なのは、それをどういう言葉で、どういう手順で、どんなタイミングで伝えられたかで変わってくるんです。

 

 

なんでこんな話をするかというと、この方のピラティスの先生は、この生徒さんが長年できなかった動きが急にできるようになると、何をどう変えたのか事細かく尋ねるらしいんですね。

私、それを聞いてなんて素晴らしい先生なんだ!と思ったんですが、生徒さん曰く、毎回最後に「それ、ずっと(自分も)言ってたやん」って言うらしいんです。つまり、自分も同じ内容のことを指導していたと主張されるようなんですが、私はそこがポイントじゃないと思うんですよね。

指導者が伝えたい内容を理解しているのは当然なんですが、それを相手が受け取れたかだと思うんです。そして、相手が受け取るために、その言葉選びや手順にどこまでこだわれるか、そして相手が受け取ったかどうかを見届けているかだと思うんです。

  


 

もちろん、私も指導していて上手くいく時、いかない時あります。でも上手くいかない時は、手を変え品を変えメッセージを微調整していく。

言った言わなかっただけに指導者がこだわってしまっていたら、生徒さんはすぐに躓いてしまうんじゃないかなと思います。

  

 

指導者としてまだまだ未熟な私が偉そうなことを言っておりますが、自分の注意喚起のためにも書いておきました。人のふり見て我がふり直せ、ですね。はい、これからも頑張ります!!







 

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