アレクサンダーテクニーク教師、理学療法士の林好子です。
ブログを読んでくださり、ありがとうございます。
7月の初旬、体のあちこちで不快感が強まり辛かったんですが、過ぎ去ってみるとなかなか興味深い経験だったのでシェアしたいと思います。
体の不調で苦しんでいる人にお役に立つアイデアがあるかもしれません。
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身体の使い方を指導し、人の健康のサポートをしている私ですが、かつての私は心身の緊張が強く、様々な不調に苦しみました。
アレクサンダーテクニークや合氣道を学び、かつて抱えていた体の不調の多くは改善し、有難いことに今は15年前の自分よりずっと元気です。
でも、少し前に身体の不快感・不調が増強…。
腰や首の詰まりが強くなり、何をやっても緊張がリリースできない…。
部分の症状は右半身全体に広がり、腕や脚にも痺れが出てきました。
合氣道や仕事、日常生活は普通にできる程度で、昔のように自律神経障害などが出るということはないのですが、ここ最近の中で最も痛み・不快感が強く、過去の自分をふっと思い出させるような身体でした。
その中で得た興味深い経験というのは、身体の不調をきっかけに、自分の心や思考が誰かに支配されているかのようにうまくコントロールできなくなったことです(最中は興味深い経験と思えませんでしたが、苦笑)。
合氣道のお稽古をしていても心がいつも以上に騒ついてしまう。
思考を減らそうとするも、雑念が湧いて思考が動きを邪魔する。
理由もなく不安が押し寄せてきて、ネガティブな考えばかりが浮かんでくる。
終いには自分を繋ぎ止めていないとふっと涙が出てきそうになるんです。
特に悲しい出来事があったわけでもないのに。
自分でも不思議でした。
前日まで機嫌よく過ごしていたのに…
で、ふと思ったんですよね。
かつての自分もそうだなったと。
身体の緊張や不調が強かった頃、理由もなく不安が付き纏い、ネガティブに考えてしまう。
思考がぐるぐる回り落ち着かない…。
それでも前に進むことだけを考えて、がむしゃらに生きていたかつての自分。
心配性なのも、ネガティブ思考なのも、無意味な思考がぐるぐる回りやすいのも、自分の性格だと思っていたし、それは今も否定しませんが、今回、身体がそうさせているのだと感じたのです。
もう少し言うと、今回、過去の身体に近づいたことで、その身体とリンクしていた当時の心や思考のパターンが引き出された…。
少なくとも私にはそんな風に感じられる経験でした。
身体が記憶している、ある種の身体のパターン(状態)とそれにリンクする心や思考のパターン(状態)…。
他人の身体に触れたり見たりすると、こういった体と心の関係性を実感することは多々あります。
でも自身の経験としてこれまでになく明確にそれを実感できたことは興味深く、私にとって良かったと思います。
不調様様です、笑。
また、今回の不調を通して、自分は成長したな…と感じられたものがありました。
それは、不調との向き合い方・対応です。
理由なき不安やネガティブな思考が押し寄せてくる中、自分を客観的に眺め、自分なりに適切と思う対応をとることができたことが、かつての私と違っていました。
ちなみに、私がとった対応は
「考えない」
そして
「寝る」
です。
「考えない」。
自分の頭で考えているものの、ある種自分以外に支配されているような思考。
建設的な思考ではなく、自分にプラスになるものとは到底思えないので、そんな時は考えない。
考えない様にしても勝手に考えるので(苦笑)、少なくとも自分にとって大事なコンテンツは考えないようにする。
そして、やってくる考えに耳を貸さない。
その時の身体によって自動的に導かれた悪魔の囁きみたいなもんなので、ほっておく。
ネガティブ思考な自分を悲観したり、自己否定もしない。
体が変わればきっと考え方も変わるから。
考えず、耳を貸さないために、
そして、身体を整えるために、
「寝る」。
意識や身体をつかい、体を整えるためにできることはやって、それでも上手くいかない時は、それ以上しない。
早く寝て、身体を休める。
次の日になったら良くなっているというのは、十分あり得るから。
幸いなことに、昔と違い今の私は、休めば良くなっていることを期待できるのです。
有難いことに、次の日起きたら身体の不調はマシになっていて、心と頭も誰かに支配されたかのような制御不能状態は改善していました。
ということで、不調は辛かったですが、心と体が密接に繋がっていることを実感できた良い経験になりました。
そして、改めて、体のためだけでなく心のためにも、体を整えておくのは大事だなと思いました。
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<余談>
今回、健康のバロメーターの一つは、「寝て回復するかどうか」ではないかな〜と思いました。
かつての私は寝ても回復しない、朝起きたら余計辛い、そもそも痛みや緊張で眠れない…だったんです。
そうすると不調は蓄積し、不調が別の不調を招き、悪循環に陥ります。
体だけでなく、心も元気でなくなる…。
でも今回のように、寝ている間に人間に備わっている治癒能力が働き、朝起きたら回復している。
それが健康のバロメーターではないかと。
自然の一部である私たち人間にとって、いつも快適、いつも元気いっぱい、そんなことはあり得ないのだと思います。
調子が良い時もあれば、悪い時もある。
でも寝たら回復する、あるいはそれを期待できる、そんな安心感があることが健康であり幸せなんじゃないかと思います。
ということで、もし寝ても回復しない、悪化する…、そんな時は他者の力を借りてでも早く整えていきましょう。
そして、しっかり寝て、暑い夏を元気に過ごしていきましょう!!
「メルマガより抜粋」
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