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執筆者の写真林好子

誰でも簡単に自分で緊張を減らす方法


先日、約30名の音楽指導者の方を対象に

研修会の講師をさせていただき、

身体の使い方について

指導させていただきました。

(研修会報告のブログはこちら)

https://www.alexanderlife-japan.com/post/2023-10-12




その研修会でお伝えしたことの一つ

誰でも簡単に自分で緊張を減らす方法

を今日はシェアしたいと思います。




音楽家に限らず、多くの方が

「力が抜けない」「緊張が手放せない」

と苦労されているのではないかと思います。




そして、

一生懸命!?力を抜こうとして

かえって力んでしまう、

というのはよくあります。




これって何でだと思いますか?




具体的な手段がないからです。




緊張を手放した状態、

余分な力が入っていない状態というのは

結果(ゴール)と捉えることができます。




ではその結果を得るために

どうすれば良いか?という

具体的な手段がないのです。




だから、「力を抜こう!」と

念じてしまう…




もちろん、

緊張に気づいて「力を抜こう!」と思って

抜ける場合もあります。

でもそういう方は、

力を抜く経験が何度もできている方です。




なので、「力を抜こう!」と念じて

力が抜けないどころか

かえって力んでしまう人は

具体的な手段を用いることから

始めることをオススメです。





そして、研修会では

その具体的な方法を紹介していきました。

そのうちの一つ、楽器を用いながら行った

誰でも簡単に自分で緊張を減らす方法を

ご紹介したいと思います。




それは、

感覚を使う(目覚めさせる)こと

です。




私たちの感覚と緊張は

対の関係、シーソーの関係

にあります。




ガチガチに緊張し

がむしゃらに動いているときは

感じる能力は低下しています。




逆にいうと、

感覚を使う、注意を向けることで

自然と緊張が低下してくるということです。




ちょっと想像していただくと分かりますが

動くこと、やることに必死になると

勝手に力んできませんか?

そして、その時、触れているものの感触は

周りの景色、音などが薄れていきませんか?




一方、ゾーンに入った人が

周囲の景色がスローではっきり見えた、

観客からの音が鮮明に聞こえたなどと

言ったりしますが、

感覚が研ぎ澄まされています。

もちろん、この時、力みはないはずです。




ということで、

感覚を目覚めさせることで

余分な力を解放できるチャンスが

あるということです。

シンプルですよね。




そして、研修会では

お一人の方にピアノを演奏してもらい

以下のような実験をしていきました。




実験1

演奏している自分の手に注意を向けてみる(動いている手の感覚に注意を向ける)


実験2

触れている鍵盤に注意を向けてみる(触れている感触に注意を向ける)


実験3

指と鍵盤の関係性に注意を向ける


実験4

ピアノ本体の中にあるハンマーに注意を向ける。

(ピアノは鍵盤を押すと、その奥にあるハンマーが下から弦を打ち、音を鳴らします)


実験5

グランドピアノ全体に音を響かせる、あるいは弦の端まで音を響かせながら演奏する。

(弦の片方の端は駒で支えられていて、その駒は響板に載っています。弦の振動は駒を介して響板に伝わり、響板が空気を振動させることで大きな音が鳴ります。)


実験6

部屋全体に広がる音を聞きながら演奏する。




ただ感覚を使うといっても

どの感覚をどう使うのかは色々あるので

(ここではその説明は割愛します)

6種類実験してみました。




どれが良いというのは

目的によっても異なりますが、

それぞれ身体や音の変化があって

面白かったです。




ちなみに、今回の場合は

後半の実験になればなるほど

より動きが自然になり

音色の変化も大きかったです。




ということで、

筋肉に働きかけなくても

余分な緊張は解放できますので

皆さんもぜひ日常の中で実験してみてください。




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